慢性膀胱炎には2つのタイプがある ~細菌性と非細菌性~

膀胱炎には急激に発症する急性膀胱炎の他に、膀胱炎の症状を繰り返して慢性化する慢性膀胱炎があります。慢性膀胱炎は細菌感染による急性膀胱炎の治療が長引いて慢性化する細菌性の慢性膀胱炎と、細菌感染はなく元々ある病気などが原因で膀胱炎を繰り返す非細菌性の慢性膀胱炎と大きく2つに分けられます。

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慢性膀胱炎と急性膀胱炎の違いは?

膀胱炎といえば、その殆どは「急性膀胱炎」のことを言います。急性膀胱炎はその原因が細菌感染によるもので、膀胱に炎症を起こして排尿時の焼けつくような痛みが特徴です。

一方、慢性膀胱炎の原因は細菌感染によるものや、原因となる病気があったりなどで症状を繰り返し、また治りにくいのが特徴です。

症状別で見てみると、慢性膀胱炎は急性膀胱炎と比べると「焼けつくような」という程の強い痛みはありません。残尿感や頻尿は急性と慢性に通じる症状ですが、特に慢性膀胱炎では「ムズムズした尿意」や「尿意があってトイレに行っても少量しかおしっこがでない」というような症状が特徴です。

これらの排尿痛、頻尿、残尿感の他、下腹部痛や血尿などは急性、慢性膀胱炎関わらず出てくる症状で、こうした膀胱炎の症状が長引き、繰り返したりするのが慢性膀胱炎です。

原因別でみると、細菌によっておこる慢性膀胱炎では、その原因菌に違いはなく大腸菌がその多くを占めますが、その他にも腸球菌やブドウ球菌、緑膿菌、また稀に結核菌などが原因なることもあります。

これらの原因菌に複数感染して膀胱炎を起こしている場合もあり、なかなか治りにくい要因となります。また、元々に持っている病気が細菌感染を引き起こしたり、尿の流れを悪くして膀胱炎を引き起こしていることも多くあります。

その場合、起因となる病気には前立腺肥大症、尿道または膀胱結石、他、腫瘍や糖尿病、神経因性膀胱炎などがあります。

急性膀胱炎はその身体のしくみから女性が多くかかる病気ですが、前立腺肥大症や結石など元々の病気があって発症する慢性膀胱炎は男性が多く発症します。

細菌性慢性膀胱炎って?

慢性膀胱炎には細菌性と非細菌性の2つのタイプがあり、そして、その他原因が不明のものもあります。ここではその原因から細菌性と非細菌性の慢性膀胱炎について説明していきます。

「細菌性慢性膀胱炎」は別名「慢性複雑膀胱炎」とも言います。この細菌性の慢性膀胱炎は大きく2つのタイプに分かれます。

一つ目は急性膀胱炎が正しく治療されず、その症状が長引いたり繰り返して慢性的に症状が続いてしまう場合です。細菌をやっつける前に抗生剤をやめてしまって炎症が慢性化してしまったり、細菌自体が抗生物質や抗菌剤に耐性を持っている場合などは細菌をやっつけることができず、細菌の繁殖を抑えることができないため慢性膀胱炎となってしまいます。

二つ目は膀胱炎とは違う別の病気を元々もっていて、それが原因で細菌感染をして膀胱内で炎症をおこして慢性膀胱炎になってしまう場合です。

その原因になりうる病気は、前立腺肥大症や尿路結石や膀胱結石、糖尿病や腫瘍などです。これらの病気により尿が出にくくなって尿が膀胱内に溜まった状態が続いて細菌感染を起こしたり、結石などでは、それにより粘膜を傷つけて感染を起こしてしまったりします。

この細菌性の慢性膀胱炎の場合には、その症状は急性膀胱炎に近いものがありますが、痛みなどはそれほど強くありません。

そのため、いつもよりトイレの回数が多かったり、排尿してもスッキリしないなどの症状があっても、自分で“慢性膀胱炎”であることに気づかないことも少なくありません。

そのため治療のタイミングはますます遅れますし、原因になる元々の病気の治療もされないので、膀胱炎の症状も続くことになってしまいます。

非細菌性慢性膀胱炎って?

細菌感染が原因になる細菌性慢性膀胱炎の他にも元々の病気もなく、また、細菌感染においてもその病原菌が特定できない状態で、排尿痛や頻尿、残尿感などの膀胱炎の症状がある場合には「非細菌性膀胱炎」と言われます。

この非細菌性膀胱炎は20?40歳代の比較的若い女性が発症する場合は「若年型慢性膀胱炎」、50歳前後の更年期後の女性に発生する場合には「中高年型慢性膀胱炎」に分類されます。

若年性慢性膀胱炎では尿検査の異常も結果としてでないので精神的なものとして誤診されることも少なくなく、原因不明です。また中高年型慢性膀胱炎の主な原因は女性ホルモンの低下です。

どちらも症状としては、頻尿、残尿感、排尿痛の他、尿意切迫や下腹部や外陰部の痛みがあります。他にも膀胱を支配している脊髄中枢神経の関係で腰痛や背部痛、太ももの内側や足の裏に痛みやしびれが出てくることがあります。

いずれにせよ、慢性膀胱炎は治りにくく、他の病気が隠れている可能性があります。急性膀胱炎を慢性化させないように、また慢性化した場合にはしっかりと検査をうけて原因を探り、しっかりと治療をするようにしましょう。

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